False War〜第一章(第二話)〜 

〜第一章 奪われた宝石(第二話)〜


―1991年6月8日 AM5:28 ラピス市民自治政府 エイブス空軍基地―

 仮設のハンガーが目立つようになった、エイブス基地。その中にあって、正規のハンガーを使用しているのは、この基地の所属部隊である、第176戦術航空中隊、通称「アイギス隊」である。


 戦後の軍縮の影響により、LCTO軍の地方基地に所属する部隊では人数不足が深刻化している。ラピスは戦略的には重要な地域ではあったが、今回のような事態は全く想定されておらず、徐々に駐留軍が減らされていた。

 アイギス隊は人数が減らされることはなかったが、基地からは多くの人員が削減された。多くのパイロットは、他の基地へ転属するか、退役するかしてしまい、エイブス基地にはアイギス隊しか所属していなかった。


 そこへ、先のラースナロートのLCTO脱退と、それに伴う大陸南部の不穏な情勢という条件が重なって、ラピスには再びLCTOから軍が派遣された。開戦した際、エイブス基地が中部戦線の最前線となるため、ラピス領内の空軍機が集められ、アイギス隊も久々に多くの僚機を見ることとなった。


 ここ、エイブス基地はゼニアン・オアシスの傍に位置する、ラピス第二地方軍指揮下の空軍基地である。滑走路は二本あるが、予算削減のため、一本は全く整備がされておらず、事実上使用不可能となっていた。現在、第二滑走路が整備されており、二日後には使用可能となる予定である。

 管制塔の隣には管理棟があり、三つハンガーが続く。管理棟には居住スペースや食堂、会議室などがあり、エイブス基地の中心となっている。管制塔寄りのハンガーにはアイギス隊の機体があり、他の二つのハンガーには輸送機が一機と装甲車が三台あるだけで、半ば倉庫として使われていた。

 以前は三つのハンガーに戦闘機が並んでいたが、軍縮の煽りでパイロットも機体もいなくなっていた。


 ラピス領内の航空機が集められている今、輸送機や装甲車はアイギス隊のハンガーに移され、ハンガーにあった雑多なものはハンガー裏に放り出された。空いたハンガーには、早期警戒機や給油機などの支援機が入れられ、もう一方は増援部隊の機体が入れられた。


 滑走路では輸送機が絶えず飛び交い、その合間を縫って訓練機が離着陸している。この広い砂漠を利用しての演習が行われていた。彼らアイギス隊も演習のため、機体のチェックをしていた。
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まだまだ状況説明。主役部隊の登場です。
だいぶ学校生活も落ち着いてきたので、更新回数を増やしていきたいと思います。

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